旅行業界の現状について

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2000年代に入って、テロ、戦争、震災などが起こっています。これらは、旅行業界にとっては需要に直接関わる事件です。それに加えネット直販が普及しています。旅行業を取り巻く環境は大きく様変わりしました。

 

旅行業界の現状について

 

減少し続ける旅行需要

 

市場動向は、主要50社の取扱額を見ると良く分かります。SARSも収まり、景気回復した2004年ごろから順調に推移しました。2007年までこの傾向は続きました。その間円安、原油高、旅行運賃、宿泊費の高騰はあっても、中国のビジネスや団塊世代退職者の旅行需要が追い風となったのです。

 

しかし2008年、米国発の世界同時不況の影響で、急激に旅行需要は低下しました。

 

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ボーダーレスになってきた旅行業界

 

旅行業界は2010年には1,2,3種の全ての旅行代理店業者が減少しました。第1種旅行業者は、800を切りました。最近のインターネット普及による旅行者の直接取引(サプライヤーやホールセラーと)が可能となり、業態区分が混沌としてきました。

 

更に格安航空券、ネット直販の普及で、電鉄系旅行会社は脆弱化、大手旅行会社とネット専業会社の競争も激化してきました。業界全体が区分のないボーダレス状態です。これら全てが再編のトリガーとなったのです。

 

業界の再編成

 

2006年4月にJTBが個人旅行事業、法人旅行事業など180社を傘下に置いた、巨大持ち株会社に移行しました。近畿日本ツーリスト(業界2位)と日本旅行(第3位)は、合併の動きがありました。破談となりましたが、両者はその後、鉄道会社カード会社との連携を進めています。

 

近畿日本ツーリストは、グループ内の会員制旅行クラブツーリズムを分社化しました。第4位の阪急交通社は、阪急阪神電鉄の統合にともない、阪神電鉄の旅行事業と国際輸送事業を譲受して、中間持ち株会社へ移行しました。

 

旅行会社は、合併してもスケールメリットは出ないといわれていました。しかし、親会社の合併や事業統合、分社化による再編成を行ってきています。



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