大手旅行会社の狙いとは?
ツイート経営環境は変化し、非常に厳しい状態が続きます。大手旅行会社も「総合」から、強い分野への特化や、経営資源を得意分野へ集中して、戦略転換を図っています。
大手旅行会社の事情
近畿日本ツーリストと日本旅行の合併話は、合意に達せず白紙に戻りました。合意に達していたのですが、米国同時多発テロや長期不況で国内外の旅行の大幅減収や低迷で、合併までの財務体質の維持が困難であったためといわれています。
旅行業界は、会社規模が大きくなってもスケールメリットが出ないともいわれています。それは、旅行商品が変わらないこと、大量の集客による手数料アップがあるわけでもないからです。
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大手旅行会社の経営革新
かつて統合してメリットが出るのは管理部門だけで、営業戦略、商品戦略ではほとんど変わらない意識がありました。しかし状況は変化し、市場全体の縮小、インターネットの普及で旅行会社の存在意義が薄れつつあります。そこで、旅行会社も新ビジネスモデルを模索せざるを得ない状況なのです。業界第1位のJTBは、企業経営理念として「交流文化産業」を掲げました。
新しい経営理念を掲げて
近畿日本ツーリストは、2015年創立60周年を迎えます。ビジョンとして「豊かな時空間」を創造する企業グループを目指します。経営統合をクラブツーリズムと行いました。日本旅行は2008年度を初年度として中期計画を出しています。「選択と集中」をテーマとして、インターネット販売を中心に戦略を転換、経営資源をシフトします。またセールスや店頭販売、提携販売の基幹分野の安定成長をするための取り組みを始めました。
そして大手旅行会社は、新しいいビジネスモデルを提案しています。法人の出張に関する代行業務、イベント・コンベンションビジネスの受注に注力しています。旅行業でのノウハウを生かした、割安チケットの確保は、クライアント企業にとっても大きなメリットがあります。
MICE市場
Meeting Incentive Convention Event の略称。法人の研修、会議、視察などの需要拡大を目指した提案と営業活動のこと。
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