旅行業界と震災復興について
ツイート2011年の旅行市場は、東日本大震災の影響を受けました。3月中旬〜4月に、大きく落ち込んだのです。その後、原発事故の風評被害があり、日本の観光産業は大きな打撃を受け、試練が続きました。
震災直後の落ち込み
東日本大震災直後の平成23年4月の訪日外国人旅行者は、前年同月比37.5%でした。短月減少幅は、過去最大でした。同年5月以後は、減少幅は縮小して1年後の水準は例年並みまで回復しました。日本人の国内宿泊旅行者数でも、平成23年3月は前年74.2%でした。4月以後は復興支援活動の宿泊数増加はありましたが、同年7月以降は前年比を下回ったのです。観光需要は回復していません。
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日本人の海外旅行消費だけが増加
「観光白書」で11年の観光の状況が報告されています。日本人の海外旅行者数は、2.1%増加1699万人、国内宿泊観光は一人当たり2.4%増の2.17泊、旅行回数は1.37回でした。
海外からの訪日旅行者数は、震災の影響が濃く、27.8%減少の623万人、延べ宿泊者数も36.2%減で1756万泊でした。国内旅行消費額は10年の数値で、合計6.1%減の23億8000億円です。国内宿泊旅行、日帰り旅行、訪日外国人の国内での旅行消費額が減少。増加したのは、日本人の海外旅行の国内消費額だけでした。
震災復興と観光復興
落ち込んだ観光需要の喚起するため、官公庁は訪日外国人の旅行促進、国内観光振興に取り組みました。訪日外国人旅行促進策は、放射能の正確な情報公開と発信、海外のメディア、旅行会社への日本招聘などです。その他としては、海外主要国政府への働きかけ、国際会議の日本での開催を依頼、ビジット・ジャパンおもてなしキャンペーンとして、日本全体で外国人旅行者の歓迎機運を高める取り組みを行ったのです。
国内観光振興策
- 国内旅行振興キャンペーン事業の実施
- 東北観光博の実施
- 東北・北関東への訪問運動の展開
- 東北地方関連の各種イベントの支援
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