旅行会社は、どのようにネットを活用しているのか?
ツイートネット専業旅行会社の出現、サプライヤーによる直接販売。生き残りをかける既存の旅行会社は、どのような戦略に打って出ているのでしょうか。
ネット時代の旅行会社
楽天トラベルが2005年に紹介手数料のアップを申し出たとき、加盟していた一部の宿泊施設が他の、手数料の安い予約サイトに移行したという事例があります。
では、既存の旅行会社は今、どんな戦略を打ち出しているのか見てみましょう。まずは、自社サイトの充実です。そして、新商品や新サービスを増やしたり、また、根強い人気のある旅行パンフレットを電子化してネットに掲載する等しています。「中抜き」と呼ばれる新たな戦略に対抗すべく、旅行会社も今までのノウハウを活かしながら頑張っています。
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JTBと阪急交通社
JTBは、2009年度の目標設定に、「eコマース」部門(ネット経由やコンビニ販売を含めた販売部門)で、1200億円の取扱額を掲げています。これは前年度比を31%上回っています。新中期経営計画の中でも「ウェブ事業へ力を注ぐ」と明言しており、いかにインターネット販売を重視しているかがわかります。
ネット予約システムを大幅リニューアルした阪急交通社のネット販売の現在の割合は、約12%です。今後は携帯電話からのツアー予約も可能にするなどし、ネット上での商品規模を、2009年度には約500億円にする、と言っています。
日本旅行の取り組み
日本旅行も、インターネット事業に力を入れています。2009年のホームページの大幅なリニューアル、同年の、ネット経由の取扱額を前年比38%増の169億円に目標として設定すること。また、前年は国内外ともに5%だったパッケージ商品販売におけるネット商品のシェアを、2009年度は10%に引き上げたいとの宣言。
同社では、2008年からICT事業本部を立ち上げました。ここでは、ネット商品の企画から造成、サイトへの反映、販売までを一元化させています。これらの改革で変わった事は、同社のほぼ全コースの国内・海外旅行の予約が可能になった事です。
また、「Myレシピ」という、ホテル・観光地・食事などを顧客が自由に組み合わせられる海外商品も取り扱われるようになりました。さらに同社のホームページでは、売れ筋商品やキャンペーン情報などの告知が強化されている他、検索機能も充実しており、人気商品であるJRプラン専用ページを置いています。
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